ヤマハの誇るモノクロスサスペンションの始祖にして部品が一切でない上にありえん取り回しでオーナーをドン引きもしくはブチギレさせ、デザイナーはエアクリボックスのデザインスケッチを数百枚書き直す羽目になるうんちで知られるウンチレバーもといカンチレバー式モノクロスサスペンション。しかしその構造故に、低コストでサスペンションストロークを大きくとれるため令和の今でも新車採用事例があるほど優れた構造である(※諸説あり)
要はカンチレバー式の利点はサスペンションの長さを圧倒的にツインサスよりも長く取れるので、優れた特性を得やすいということであり、XS250(17E)にも採用されているわけだが…これがまあこの特性のお陰で妙に二輪用モノサスとしては全長が長い。流用部品を見つけるのに苦労するわけだ。
当然純正は出ないし、使えそうなものもヤフオクで安く出るものは見当たらないので、程度の良い中古を交換して乗り切っていた。
この夏、大阪へ帰省している最中に行った住之江のアップガレージで、Z900RSのモノサスが2000円くらいで売っていた。これがなんとまあ見覚えのある全長なので、ちょっとレジでコンベックスを借りて見てみたところ、たぶんほぼピッチが…一致w。
調べたところ…
XS250
取り付け穴ピッチ350mm 上ボルト穴径12mmカラー幅40mm 下は上と同様
Z900RS
たしか5mm程度穴ピッチが長い…?おぼえてない。上ボルト穴径10mm カラー幅45mm?(ベアリングなのでカラー交換で対応可能) 下は穴径10mmカラー幅30mm(こちらは圧入しなおすか、穴拡大して左右に5ミリのカラー挟めば対応可能)
ということで、いけそうだったので購入。

並べてみると、ますますなんだか行けそうな気がする。さすがに900ccの車体だと車重が違うので厳しいと思ったが、XS250が割と重めなので比較してみると
XS250:車体重量183kg
Z900RS:215kg
いやXS250重っ!?地雷系か?
いやZ900RS軽っ!?ちゃんとご飯食べて
それにXS250は当時の日本人基準。人間50キロ設計のバイクに身長180体重85のデブが乗ってるだけで設計+35kg。プリロードMAXでもちょい足りない。
対するZ900RSもまあ70kgくらいで設計しているだろうし、それを加味すると差分30kgもないわけだし、たぶん最弱くらいで普通に使えるはず…
そうと決まれば部品を発注。上側のカラーを交換するべく適当なオイルシールをWebikeに、ミスミに寸法指定カラーを注文。幅が足りない方に挟むカラーは適当にアルミの内径17で5mm幅なアルミのカラーを注文。そのへんの難解部品でも手に入る。
本当はカラー表面にナイトライド処理とか高周波焼き入れ処理&ラッピングとかやってもらった方がいいんだろうけど、気にしないことにしましたw

Z900RSのもともとついてるのはオイルシールが外側にフランジが飛び出ているタイプ(右)なので、フランジの無いやつを探しました。(左)

TDR250のリンクのブッシュのオイルシールがピッタリです。内径17外径24。これは汎用シールでは出ない寸法設定です

もとのシールを外して

奥まで圧入

こうすることで、あとは幅40ぴったりのアルミのボデイを削ればここの軸が締めつけた時に自由になります

削り量は1ミリくらい削るのがいいと思いますが、適当に削っておけばあとは相手材が鉄なので勝手にアタリ取れると思います(最悪)

ミスミのブツが届いたのでXS250には左のカラーを使う。だいぶ薄くて心配だが仕方がない。

反対側のブッシュは、ブッシュ打ち替えるのがダルいので適当に10mmをドリルで12mmに拡張。昔8を10にしたときよりかは手こずりましたがなんとか完了。

あとは入れるだけ。上側の削り量が足りなかったのでちょっと削り直して対応。
スイングアーム側は割りピン固定なので、ドリルで穴開けるような雑さでもOK(よくはない)。
割りピン挟む側はブッシュの左右にアルミのカラーを入れて左右の隙間をなくしました。できることならここはブッシュ打ち替えたほうがいいですね。油圧プレスとかあるならやってもいいかも。ついでにピロマウントとかもアリ
プリロード調整はシート起こせば工具が入るのでできます。減衰は燃料ホース抜いてガソリンタンクのボルト1本緩めて左右の外装固定を軽く外せば工具が入ります。作業時間としては3分程度で出来るので、工具載せてたら出先でも調整できそうです。
乗った感じですがプリロード最弱では大きめのギャップで軽くバンプタッチするので結構締めても大丈夫でした。荷物乗せるときはもう少し締めないとダメそう
減衰も今のところ何も分からん感じです。とりあえず最弱で様子見。簡単とはいえ燃料ライン外すので調整面倒くさいしね…
肝心の乗り心地は完全に良くなる方向に変化。そのぶん前足にしわ寄せが来るので、これはフロントフォークも付き出し含めて再調整が必要そうです。オイルも若干漏れてるし…
これまではプリロードMAXで足りない状態だったので、いろいろと荷物乗せてギャップ踏んだ時に余裕で古ボトムするのが乗り心地的に厳しかったですが…
今は荷重増側に調整幅の余裕があるリアサスになったので、来年の北海道、これでいいんじゃね…?になっています。航続距離あるし、マジでこれで行こうかな…
なにはともあれ、なぜか捨てる筆頭候補のバイクをめちゃくちゃまともな状態にしてしまうという、謎の行動を取ってしまったという回でした。はよ捨てろ。

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