チリル式とかセレン整流器の奴は知らん。ヤマハの新電元工業レギュを徹底分類・解説する。
ヤマハ車のダイナモには大きく分けて3種類あります
・界磁制御タイプ(オルタネータ)
・サイリスタ ショート式/オープン式
・MOS-FET式
それぞれ説明しますと
・界磁制御タイプ(オルタネータ)
発電を行う電機子に対して、永久磁石ではなく電磁石の界磁を利用し、これを調整することで発電を行うタイプ。
代表車種 :XJ400/550/XJ600/650/750/900/FZ400/FZ600/XS250,400(DOHC)/FJ1100,1200/XJR1300
ヤマハで言うと「背負い式ジェネレーター」とか書かれてるやつがだいたいこれ。クランク同軸のフラマグではなく、軸からチェーンなりなんなりで別軸に動力取り出して発電してる奴。
界磁制御のスイッチング素子がハイサイドにあるかローサイドにあるかでプラス制御/マイナス制御とか呼ぶらしいが、正直マイナス制御しか見たことが無い。レクチファイアの自作をする際にもこのタイプのものはかなり作りやすいのでおすすめ
・サイリスタ式 (ショート式/オープン式)
クランク軸に接続されたフラマグに対して発電子が挿入されており、クランクが回っている限り常時発電する。常時発電されると困るので、目標電圧に達した時点で発電を止めるためにコイルを短絡OR解放し、目標電圧より下がったらコイルを回路に接続する(厳密にはサイリスタは自力でターンオフできないため、原理としては調光器と似たような形になる。)
代表車種 :ほとんどの車両
現在ほとんどの車両で採用されているのがショート式で、こちらは軸負荷が大になるが電圧のコントロールがしやすい。解放式はスイッチング時に電圧スパイクなどが発生しやすく、ノイズ源になったり高電圧による素子の破壊を招く恐れがある。一方、コイルは無負荷となるため発電ロスは減る方向に働く。
・MOS-FET式
長らくスイッチング素子として使われてきたサイリスタに代わり、現代パワーエレクトロニクスに欠かせないMOS-FETをスイッチング素子としたレギュレーター。
素子のON抵抗が小さいため、ロスが少なく低発熱&搭載車種の問題でたいていの場合大電流に対応している。クッソ高い。
代表車種 :MAX系とか最近のYZF-R1とか。
ピン配置的にも、サイリスタ式の正統後継の位置づけ。三相入力→DC取り出し でバカにもわかりやすい。
説明はこれくらいで、次が本題。
・コネクタ早見表
パーツ流用とかの参考にして下さい。
Bat→バッ直
GND→アース
FB→たいていの場合茶色線(キーオン12V系統)。電圧フィードバック用端子
U,V,W→三相入力。どれが実際にUVWとかは気にせずテキトーに書いてる。
AC→単相入力
ランプ→前照灯・尾灯等の灯火専用出力
レギュレータ側のコネクタに対し、コネクタのロックを上に向けた時のピン配置を記載。
・界磁制御タイプ(オルタネータ)
主に8ピンタイプか、6Pin-3Pin分離タイプがある。界磁制御・電圧FBが分離しているときがある。

・サイリスタ式 (ショート式/オープン式)
4Pinから8Pinまで幅広く存在する。
まずは3相式・住友6ピンタイプの物から。

FB線が後年で無くなるのは定番ですね
次に住友4ピン 筐体アースタイプのもの。47X系の”一生のお願いレギュ(※)”等もここに分類される
※一生のお願いレギュ:「一生のお願い!」くらい信用できないレギュレータ の意。

おそらくよく目にするタイプのレギュレータ。三相タイプではド定番の台湾マジェレギュだが、実は単相の全波整流タイプでも使用可能だ。使い方は、3相のうち1相だけ狙って使うだけ。クソ簡単。
次は単相レギュレータ。単相と全波整流があるが、種類はさらに多い。
単相はタップ付き単相と、タップなし単相の2種類ある。
タップなし単相レギュに関しては、SRX6系の筐体、YBR系の現行筐体、さらにその中でも4Pと6Pに分類が可能。

正直、魔境である。配線と電流量を把握したうえで、共通のレギュを使うようにハーネス等を改変する方が良い。
6V系統
おまけ程度に。同じサイリスタ方式。

・MOS-FET式
基本的に、オルタネータ式以外の3相発電方式の物にはポン付け可能なはず。ただし相当デカい上にコネクタも防水カプラのため入手性悪そう。

…とまあざっくりと記載した。新電元品番のSH-ナントカで記載するのは追って実施する。
単相レギュは魔境だが、意外と単相・三相で差し間違えても重大故障にならないようなコネクタ配置にならないようにしてるのは偉いな~と思った一方、なんでFB端子が存在しているのか分からない。お前そんなもんBat電圧をレギュレートしとけばいいもんをなんでハーネス外だしするねんて。あほちゃうか。
…で、だいたいレギュを替えたいって言い出す香具師はたいていの場合へんな旧車のひとたちなので、ざっくり変換を書くと
・三相サイリスタ式
47X-81960-A3 → 5AG-H1960-00
5A8-81960-00/5FL-81960-00 → 4HM-81960-01 + 変換ハーネス
MOS-FET化の場合は適当に頑張る。許容電流は問題ないはず。
・単相サイリスタ式
全てにおいて 5AG-H1960-00 あるいは 54B-H1960-01 へ置き換え。
・6V系
さっさとコイル巻きなおして12V化して5AG-H1960-00 あるいは 54B-H1960-01 へ置き換え。
こんなところでしょうかね…
