走行22万キロのアトレークラシック(S130V)はあらゆるところから異音がします。
左のディスクが若干歪んでるのでたまにブレーキ鳴りを起こす、キーレスは解錠時ですら最近運転席後ろのスライドドアがサボタージュしてる、内装はビビる、エンジンマウントは死んでる、振動で荷室のライトがエレクトリカルパレードする、ハンドルセンターはガバガバで直線でも常に修正舵を当ててる…等
こんなのでもエンジンだけは無駄に元気なので放置してたんですが、いい加減修理しようということになりました。
まずはハンドルセンターとガバガバステアの調整。タイロッドエンドにガタはなかったのでセンターアームだろうと思っていたが、どうやらラックピニオンの摩耗であることに気がついた。過走行の軽自動車ではよくあるパターンらしい。
パワステの修理をしたときの予備部品を見てみよう。どうやらこれを緩めたら良いらしい。真ん中のナットは17、外のロックナットは39。あいにくモンキーレンチは38ミリまでしか開くものがなかったので購入してきた。真ん中のボルトは適当な高ナットで良いが、最終的に不要になった。
なぜか車体に付いてる方は普通のボルトの頭だったのだ…楽で良いけど、なんで? ちなみにこれは19ミリでした。
外側のロックナットを緩めて、真ん中のボルトを締め込むとラックピニオンの遊びがなくなり、緩めると遊びが広がります。締めすぎるとハンドルが重くなり、曲がった後にハンドルがが帰ってこなくなります。 何度か締めて試走、緩めて試走を繰り返しました。
最終的にハンドルが戻ってくる、かつハンドルがガバくないところに収めて決定。締め付けトルクは雰囲気、一応緩み確認用にマーキングしておしまい。ちなみに純正車高ならジャッキなしで作業できます。ちょうどインタークーラー導風ダクトの真横にあるのでちょっと寝転がったら作業可能です。
下に潜ったついでにシフトのリンクワイヤ?のブッシュを手直し、完全にゴムブッシュが切れていたので、隙間に適当なゴム板を差し込んでガタを無くしました。
シフトノブの前後の遊びが大幅に改善され、シフトフィールがかなり良い感じに。もう実質ランエボですねこれは。乗ったこと無いけど。
追記:サービスマニュアルによると、センターのナットを70kg・cm(単位に注意)のトルクで締め込んだ後、50プラマイ5度の範囲で緩めてロックナットで固定するようです。
次に足回りの異音。冒頭にブレーキディスクの異音と書きましたが、どうやらそれ以外にもゴムの擦れる音がする。しかもハンドルを切ったとき…となると、ストラットアッパーマウントがガッタガタなのでそれが原因かも知れない。交換してみる。
アッパーマウントに関しては品番で調べたところ48609-87507なのでS201等と同じらしい。
ストラットのゴムブッシュに関しては、社外品を買えばスラストベアリングがついてくるらしいので、イチかバチかで購入してみる。なあに、ダメなら加工するまでよ
ということで届いたもの。もう外してるけど、適当にアッパーのボルトを緩めてから接地状態でスプリングコンプレッサーをかけて、その後ジャッキで持ち上げてやれば簡単に交換できます。
ストラットのスラストベアリングですが、絶妙に入らない。このまま組み付けても樹脂の変形で入ると思いますが、適当にカッターナイフで削って入れました。なあに、入りさえすればダンパーロッドで芯は出るから問題ない
とりあえず入るようにした。
そして逆の手順で組み付け
こちらは交換前のアッパーマウントと新品のアッパーマウント。違いは一目瞭然
終わってますね。
なお、このタイミングでダンパーは生きているかを確認しましたが、一応ガスは抜けているが伸び側減衰は生きていたので良しとします。一応最低限の仕事はしてくれるってことでね…
オイルが漏れたら1本2.5万円をかけて新品にします。何と新品が出るんですね~
この後ハンドルセンターを調整してから試走した結果は言うまでもなく、全てが劇的に改善しました。
今まで段差を踏むとタイヤがあらぬ方向に向いていたのが、ハンドルの遊び改善&ストラットのアッパーマウント交換でハンドルを取られなくなりました。しかもハンドルがだいたい真っ直ぐを向いている。これは衝撃的です。
少なくとも、これからは真っすぐ走っているうちはハンドルを小刻みに動かす必要がなさそうです。
あとはエンジンマウント交換と、リアアクスルのハブベアリング交換、リアのダンパー交換、できればブッシュ交換、フロントのハブベアリングの予防整備とディスク・パッド交換…あたりが当面の整備予定になると思います。