マジカルミライ2019『サーカスちゃん』のマイク(ステッキ)の紹介(DDサイズ)

2023年8月某日

TwitterことXにて、3Dプリンタで遊んでいると、突然DMが。

「3Dプリンタ持ってるんですか!?」
た「もってますよ~」
「コレ作れませんか!?」

マジカルミライ2019のメインビジュアル、通称「サーカスちゃん」のマイク…というかステッキですね。
「おもしろそうだし作ってみますか~」

Fusion360というツールは好かないが、学生時代に愛用したAutocadとCreoはもう使えないため、勉強も兼ねて作ることにした。

「納期は…」
「できれば再来週まで…」
いや~~~~~~~データ作ってから印刷して塗装まで込みだと…ウーン、やってみましょう」

モデル作成どころかCADの勉強から開始して間に合うのか?と思っていましたが、調子に乗って作ってたら普通に間に合っちゃいました。ニコニコ技術部としての意地ですね。
かつて先人たちが「俺は初音ミクを歌わせることはできないけど、初音ミクにネギを振らせることはできるぞ!」と言ったように、「俺は初音ミクのためにメインビジュアルに合わせたドレスを作ってあげることはできないけど、それ以外の何かは爆速で作れる!

ということでデータの作成をしつつ同時並行で印刷(↑の写真は生産試作後の改良版データ)。強度や塗装のしやすさなども考慮した上で量産しやすく印刷失敗しにくく強度も確保できる形でパーツの分解を考えます。

ということで、まずはステッキ部分

マイクのバンパー?部分

マイクボディ部分

と分割して印刷を実施。今回はPLA樹脂を使用します。かなり塗装の密着性は悪いため、塗装にはひと工夫入れる必要があります。

積層痕等はヤスリで消す必要がありますが、基本的な構造はこれでいけそうです。

ステッキ部分の長さの調整も、この段階でモデルに修正を入れました。また、分割部分の最適化なども実施しました。

また、写真のように寝かせた状態で印刷すると、強度では有利なのですがステッキが熱で歪みますので縦向きに印刷します。

この向きだと確実に折れやすくなるので、内部に2.5ミリのステンレス線を仕込み、エポキシで固めることで強度を確保します。(このためだけにクソ長いドリルに設備投資)

そして塗装のためにエアブラシを導入。およそ5年ほど前に高校時代の同級生に貰ったジャンクを修理したっきり放置していたコンプレッサーが日の目を見る時が来たぞ!

ちなみに塗装経験はバイクのガン塗装以外無いです。

なお、PLAに塗装する場合はエポキシ樹脂でコーディングしたあとひたすら削り、その後プラサフでいい感じにすると良いらしいです。さすがにそこまで工数をかけられないので、今回はミッチャクロンの上からプラサフを吹いてヤスリをかけつつ積層痕をなるべく消しました。

マイクの部分、筆塗りなので近くで見るとアラがありますね。できるだけ属人的部分を減らすのは量産の基本ですが、この部分だけは難しい…そもそも模型の塗装をしたことがないのでこのあたりのノウハウが乏しいのが問題ですね

ということで、クリアを塗って完成

生産試作なのに調子に乗って箱を作りました
モデルはうちのミク

分割式ですが、分割が不要な場合はエポキシで接着しても良いです。分割しないほうが撮影時にマイクの角度を微調整できるため良いんじゃないかなぁと思ってます。3ミリ穴に2.5の軸のため、マスキングテープを巻いて調整

現在、頒布に向けて準備中です。塗装のために若干の形状変更、塗装治具を作るので若干のデザイン変更などを予定しています。
分割ではなく一体型のデータで良ければ、3Dデータの公表も考えていますので、任意の外部印刷サービスにて出力できるようになります。塗装の腕に覚えがある方はどうぞご期待ください。

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